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日本王権論
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| ジャンル: | 歴史,日本史,西洋史,世界史
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日本史や日本文化を研究する者にとって、「天皇」という問題は、避けて通ることのできない重要な問題である。 本書は、日本史、民俗学、社会学の第一人者が、天皇制は何によって支えられてきたのか、ほかの王権とどう違い、なぜ現在まで生き延びてきたのかを縦横に論じた鼎談をまとめたものである。討議に参加しているのは、『無縁・公界・楽』などで既存の農民中心=静的な歴史観からダイナミックな中世像への見直しを迫っている日本史の網野善彦、『スカートの下の劇場』などで硬派のフェミニズムの論客として知られる社会学の上野千鶴子、『江戸のはやり神』などで江戸時代から現代に通じる日本の民間信仰を解き明かしている民俗学の宮田登の3氏。 上野が「内部」と「外部」や「交叉イトコ婚」など、構造主義文化人類学的視点からの古代天皇制分析で口火を切り、網野が中世における天皇制の変質や日本における東西の王権の存在を主題に論じ、宮田が江戸時代のフォークロアにおける天皇へと論を進めていく。そのなかで、理論家を自認する上野の挑発的な発言によって、実証的な網野に「もしも、後醍醐の政府が成功して…」と語らせたり、穏健な宮田から「天皇制の解体」などと思わぬ発言を引き出しているあたりのスリリングなやりとりは読みごたえがある。 現代の天皇制についての論議はやや散漫になっているきらいはあるものの、新たな天皇論への多くのヒントを内包した刺激的な1冊である。(堤 昌司)
春秋社
日本社会の歴史〈中〉 (岩波新書) 日本社会の歴史〈下〉 (岩波新書) 日本社会の歴史〈上〉 (岩波新書) 異形の王権 (平凡社ライブラリー) 東と西の語る日本の歴史 (講談社学術文庫)
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